コラム

見出し まずは撮ること
更新時間 2005/05/22 名前 よねやん
本文  東京YPC女性会員の作品レベルの高さにはおどろくことがある。 昨年の年間獲得得点のベストテンを見ると6人が女性会員である。 作品を見ても「感性」を感じるものが多く、撮影テクニックでもう一つ という場合もあるが、とにかく審査員を引き付けるものを秘めている。 ストレートに作品が優れているから選ばれるのであって、 マメに応募するとか傾向と対策を打っているなどの要素は少ない。 むしろそれは男性会員に多く見られる。
 「なぜ優れているか」この話題で知り合いと盛り上がることがあったが、結論はおそらくこういうことであろう。

理由1
「女性はカメラにこらず、撮ることにこるから」

 おそらく女性初心者の多くは、ヨ○バ○カメラなどの店員に言われるがままカメラを買い、 露出とピントはオートのままで写真をバシバシ撮るであろう。これが重要である。 写真は撮らなきゃ始まらないのである。これが男性だとどうだろう。カメラ選びから始まり、 カメラの基本をしっかり覚え、それから気合をいれて撮るのがよくあるパターンではないだろうか。 出来上がった作品を見て、写りが悪いと思ったらカメラ機材を疑い、 またカメラ選びに逆戻りすることもある。ようするに撮ることよりもカメラ機材にこってしまうの である。そのうち外国製の高級カメラなどに興味を持ち、いろいろな「くせ玉」を集めては 「このレンズのボケ味が最高」などという「写真道」へまっしぐらなのである。 カメラ機材を集めるのも楽しい趣味ではあるが、純粋に撮ることだけ考えるとバシバシ撮る 女性に軍配があがる。

理由2
「女性は警戒されないから」

 最近は肖像権がうるさく、なにを撮っても警戒される。 とくに筆者のような怪しい姿ではまず撮るまでの交渉に時間がかかる。 これが女性だと

「写真クラブで写真を勉強しています。撮らせてください。」

で十分であろう。とにかく警戒されないのである。

 筆者の中学生のころの作品には意外と優れたものが多い。 これは上記の理由に通ずるものがある。お金がなかったので モノクロフィルムを使い、カメラはボロボロの黒いニコンF、 レンズは28mm、85mm、200mmというのが定番で、 よく港や祭りを撮りに行った。すべて父親のお下がり機材で 買い換えるお金はないので撮ることにとにかく専念した。また中学生は 女性と同じで警戒されることが少ない。よって良い作品が作れるのである。

 新人報道カメラマンも撮ることから始まる。5月になると1000本ノックのようにプロ野球の試合を撮りにいく。バッターがバシッと打った瞬間を、カシャっと撮る。理由なんかいらない。感覚的に押してインパクトのコマがあればOKである。清原がホームランを打って、ガッツポーズをした瞬間、カシャっと撮る。これも理由なんかいらない。絵になる瞬間が来たら反射的にピントを合わせてシャッターを切るのである。とにかく何度も何度も撮ることを体にしみこませる。写真道など考えているヒマはないのである。