コラム

見出し 機材の管理
更新時間 2008/04/25 名前 よねやん
本文 ◇今回は写真機材についてウンチクを並べてみたい。写真セミナーなどで「機材など何でもよい、まずはカメラを持って撮りにでかけよう」などとありがたい話を聞く。高級な機材を家で眺めているだけでは作品は生まれてこないので、これはある意味正しい。しかし、多くの作品づくりを重ねるうちに、その考えは大きな間違いであると気づく。あるレベルまで達すれば同じような狙いの作品になることが多く、更にその上を行くためには機材が明暗を分けるのだ。

◇例えば、レンズ1本にしても筆者は大きなこだわりを持っている。80?200ミリの望遠ズームは撮影の上で必須のアイテムで、使用頻度が高い。これが壊れると何もできなくなる。海外出張の場合は2本持って行くこともある。また、個体差が結構ありピントの切れが異なるので、現有の80?200ミリは中古で3本買い、一番切れの良いのをメイン、次を予備として使っている。3本目は切れがイマイチなので申しわけないが、使わないまま中古カメラ屋で売り飛ばしてしまった。それを買った人はババをつかんだことになるが、微妙な差なので、今頃は気づかず使っていることだろう。

◇通常の機材管理も気を使う。撮影後、どれだけ疲れていても、撮影データの保存、充電、機材の清掃を行い、いつでも次の撮影が可能な状態にする。また時間があれば撮影データをチェックし機材の状態を確認する。例えば、オートフォーカスの微妙なズレは注意が必要だ。「ピピ」とカメラでピントを合わせてくれても、実際少しピントが甘かったりするのだ。詳しい理由は省略するが、メーカーに調整を依頼するなどの対応が必要だ。

◇清掃もレンズの前玉はもちろん、後玉、マウントとくまなく清掃する。「キムワイプ」という実験の時に使うケバ立たない紙があり、それにオリンパスから出ているEE-3310というアルコールの溶剤を浸し、ていねいにふき取るのだ。「ふき三年」と言って、ふき取る速さ、力加減、溶剤の量など微妙な加減があり、うまくできるまでには3年ほどかかると言われている。デジタルカメラの場合は撮像素子に付着するほこり対策が大変だが、それも慣れてくると自分でレンズを拭く要領できれいに清掃できる。

◇機材の保管はできることなら防湿庫で行うのが良い。空調管理が行き届いていない家などでは、どうしても湿度が高くなるので、気が付くとお気に入りのレンズがカビだらけなんて事もある。一度カビが生えてしまうと、レンズのコーティングが侵されてしまうので修理しても完全に直らないこともある。また、乾燥させるだけでOKと思ったらこれも間違い。よく密閉できるケースに乾燥剤をガンガンに入れている人がいるが、逆に乾燥しすぎると、複合レンズ同士の隙間の部分がはがれてしまう「バルサム切れ」というものも起こる。やはり防湿庫で40%位の適度な湿度で保つのが良い。防湿庫は3万円も出せば買えるので、1回分の修理代金だと思ってこれも是非買っていただきたい。

◇写真はまず撮ることが大事だが、機材の状態が悪いと撮る以前の問題になる。金と時間を使っていざという時に撮れないのでは洒落にもならない。プロの場合は予備の機材を必ず持ち歩くので全く撮れないという確率は低くなるが、もし読者が1台しか持ち歩かないというならばプロ以上に機材に注意を払っていただきたい。

#都内の桜をたくさん撮った。何かの機会に発表したいと思う。
#2月くらいに桜の撮り方の写真教室などでも教材として使えそうだ。


歴史のある港区・増上寺の桜はさすがにきれいだ


靖国神社で行なわれる夜能、取材許可が無く公演中に撮れなくて残念


飯田橋に白鷺がいたので感激


都内でも探せばこのようなきれいな場所も