コラム

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更新時間 2009/03/29 名前 よねやん
本文 ◇写真クラブを運営していると、そのうち広報活動の一環として「ホームページ(HP)を立ち上げてみては?」などとご丁寧に進言してくる人がいる。確かに一般的には正しい意見のように思えるが、それは素人の考えだ。その運営には多大なコストがかかり、よく知る人ほどそんな無謀な話は言わないはずだ。

◇HP運営に関してまずは初級編。とにかくHPを立ち上げるためには、プロバイダに手続きを行い、表示させるファイルを置くための場所(サーバ)を確保しなければならない。それからHP作成ソフトを自分のパソコンにインストールし、作成したファイルをサーバにアップロードすると一応HPらしきものは完成する。「張り付けただけ」と言われる簡単なHPはこのような手順で作成される。ただし、これだけでも初心者が最初から行うとすれば1ヶ月はかかる作業だ。パソコン好きを自称する人などはもう少し凝って、文字や絵が動いたり、アクセスカウンターが表示されたりするHPを作成するが、それもHP作成ソフトの機能を利用しているだけで、基本的な流れは同じだ。

◇さあ、苦労して立ち上がったHP。これでバンザイと思いきや、これからが大変なのだ。写真クラブであれば入賞作品を更新する必要がある。たまにはトップページのデザインも変える必要があるし、実際問題は立ち上げてからのほうが大変なのだ。ペットの世話と同じで、飼い始めるのは簡単だが、来る日も来る日も世話をするのが大変というわけだ。HPはほったらかしにすると飽きられてしまうのだ。それを一人の会員で運営するのであるが、写真やキャプションを間違えると苦情が来るし、そのうち「写真を楽しむために入会したのに自分は何をやっているのだろう」となってしまう。ある程度手を抜きながら、面白いHPにするのが存続の秘訣だ。

◇自慢じゃないが東京YPCのHPはスゴイ作りになっている。サーバの立ち上げから動くまですべて筆者が行った。サーバはプロバイダのものではなく、筆者の自宅に専用サーバが2台稼動している。難しい話は省略するが一般的なHPの作り方とは異なり、いろいろなプログラムがサーバー上で動いて、複雑な計算をしてHPを表示させている。過去の作品が瞬時に呼び出せるし、年間の合計得点だって自動で計算し表示してくれる。動いていると当たり前のようになってしまうが、普通のレベルじゃとても作れないほどの作りなのだ。大げさに言うと、楽天やアマゾンのHPに近いコストのかかった作りになっている。読者の周りでHPを運営していたり、Webデザイナーなどはいないだろうか?いたら東京YPCのHPを見せてみると良い。これを作れるスキルの人は100人に1人もいないはずだ。

◇このようなHPのスキルは、写真を撮ることとは無関係と思えるが、実はそうじゃない。一昔前のカメラマンと言えば、暗室ワークができて、写真が撮れるだけで安泰であったが、今は技術革新で表現方法が多様になり、それに対応してスキルを身につけるしか生き残れない。作品表現は雑誌や写真展で発表するだけでは不十分で、自分のHPから日々情報発信を行わないと若い世代には相手にされない部分がある。要するにデジタルカメラ、パソコン、HPなど複合的に理解する必要があるのだ。あまりにも守備範囲が広くなったので写真を知る人がパソコン等を覚えるより、パソコンの専門家が写真を学ぶ方が、到達が早いような気がする。60代以上のカメラマンであれば、過去の撮りためた作品を発表しつつ「やっぱり銀塩が一番」と言っていれば逃げ切れるが、それより若い人はこの先何十年も逃げ切れないので大問題だ。混沌とした時代になったが、それ故、この先の10年20年に新しい写真の可能性が秘められていると言えよう。

#ビッグサイトであったカメラショー(PIE)に行ってきた。不況の影響で出展も元気が無かったが、相変わらず怪しげなカメラ小僧でいっぱいだった。


標準的なカメラ小僧、やたらと機材が多いのが特徴


カメラ小僧はコンパニオンを撮影するのが大きな目的だ


筆者の自宅のサーバのラック、パソコン6台が稼動状態だ