コラム

見出し 雨の季節に
更新時間 2009/05/27 名前 よねやん
本文 ◇先週と先々週の日曜日、続けてモデル撮影会の撮影指導があった。梅雨シーズン到来前のこの時期は、天候が安定しており撮影会の計画が多いのである。筆者もモデル撮影大好き人間なので、毎年この時期の楽しみの一つでもある。

◇と思いきや、今年に限っては2週続けて天候がボロボロ、一転して試練の撮影会になったのだ。特に先週の東京YPCでは一日中雨で、撮影会に来ることすら躊躇した人が多かったようだ。「くれぐれも、雨でもやりますよ」と言っているにもかかわらず、確認の電話が25本も担当者に入ったというから驚く。モデル撮影会はよほどの天変地異がない限り、雨でも行われる。雨天決行というやつだ。

◇雨天は、装備が多く、雨対策に気を使うのでどうしても撮影に集中できない。モデルのポーズにも制限が出てくるので動きも悪くなる。被写体も暗くなるのでブレやピンボケも多くなる。朝、集合場所ではもっぱら天候の話になる。「今日の雨は天気予報によると・・・・」そんな後ろ向きの話ばかりしていると、どんどん気が滅入ってくる。

◇ある有名写真家のモデル撮影に付き合ったことがある。その日も台風の余波でさんざんの天候。筆者は天気予報ばかりを気にしていたが、その写真家はまったく違った。天候は一切関係なし。いつもと同じテンションで、ギャグを連発させながら淡々とモデルを撮りきったのである。プロとして当たり前なのであるが、未熟なカメラマンほど「日が射せば最高なんだけどなぁ」などとタラレバを連発しながら撮影に集中できないのだ。

◇例えば、風景写真の場合、天候が悪ければ、資金と時間の許す限り何度も通えば良い。しかし、モデル撮影の場合は同じ場所、時間、天候条件などで仕上げなければならない。その限られた時間で集中力を発揮して撮影するのは非常に勉強になる。どれだけ参加者が悪条件で撮れているか、作品を拝見するのが待ち遠しい。

◇写真コンクールを年間を通じて見ていると、春から夏にかけての応募数が圧倒的に多い。冬は春の6割くらいに減ってしまうのだが、これは単純に寒いから外に出ない人が多いためだ。夏は多いが、7?8月のものが特に多く、梅雨の時期は少ない。昼間と夜だと昼間が圧倒的に多い。このように作品は「人の行動する所」で撮られたものが多い。ここでコンテストのツボを言おう。「人の行かない所で撮る」ことだ。要するに誰もが行くところは、誰もが見慣れており、新鮮味のある作品が撮れないのだ。少しでも差別化したければ、日常とは異なる視点で撮ることだ。

◇だから、雨のモデル撮影だと言って消極的になる必要など何もない。参加者は少ないし、たくさん撮る人も少ないのでチャンスなのだ。これから梅雨シーズンの到来、とにかく外に出かけたく無い日ほどそれは撮影のチャンス、カメラを持って出ることをお勧めする。


昭和記念公園はポピーが満開だった=多摩YPCの撮影会で


ファットフォトのテラウチマサト風にモデルにポーズをつけてみる=東京YPCの撮影会で