コラム

見出し 写真甲子園
更新時間 2009/06/22 名前 よねやん
本文 ◇今年も写真甲子園が始まった。6月上旬の地区予選から始まり、本戦は7月下旬に北海道の道央・東川町で行われる。高校野球との違いは、1校あたり3人1組で戦うということくらいで、優勝に向けて戦う流れは同じだ。誰が考えたか知らないが、ネーミングが素晴らしく、「写真甲子園」というだけで説明は不要、本戦出場というだけでスゴイということが誰にでも分かる。

◇今回で10回目を迎え、回を重ねるごとに注目度は高まっている。初戦出場校は過去最高の331校を記録した。その頂点に立つということは大変な名誉だ。

◇本戦になると東川町では町を挙げての歓迎ムードの中で、熱い1週間が繰り広げられる。協賛各社の尽力で出場者は交通費と滞在費がタダとのことだ。期間中は高級一眼レフデジカメが一人一台貸与され、それを使って学校単位で組み写真を仕上げて行く。しかも上位入賞校にはデジタルカメラなどの豪華賞品が出るというのだから、至れり尽くせりの企画なのだ。遠征費用のカンパを募るなどという労力は皆無だ。

◇本当、筆者が高校生だったら間違いなく3年連続で挑戦していたはずだ。名誉もさることながら、友達とワイワイ1週間も北海道に行けるだけでとても魅力的なのだ。

◇初戦は組写真を1校につき1組応募して、ブロックごとの出場枠をかけて審査が行われる。今年の関東ブロックだと79校の出場があり、その中で4校の代表校が決まる。全体で18校が本戦出場校に選ばれる。

◇初戦の作品を見ていると、工夫をこらしているものも多いが、ちょっと今回は苦言を呈してみたいと思う。全体的な傾向としては、生徒同士がモデルになり合って撮ったり、学校の周りで撮られた作品が多い。跳んだり円陣になってみたり、確かに面白い図柄で目を引くが、そのような作品ばかりなので見ていると飽きが来てしまうのだ。傾向と対策が練られていて、過去に入賞作品をまねたような作風が多いのも特徴だ。例えば、カラーの自家製プリントが普及しているのに、依然として審査員受けの良いモノクロ作品の応募が多かったりする。高校生なのだから自分たちの感性で自由に撮り、初戦で落ちたときは潔しとすれば良いのであるが、審査員の顔色を想像しながらの駆け引きには釈然としないものがある。

◇ともあれ、今年の写真甲子園が始まった。今年の激戦を見守ると共に、審査員など気にせず、強烈な個性で突破するような高校が出てくることを期待する。自由な発想を持つ若者を開拓するための大会に、若者が飼い慣らされて「これじゃ本末転倒」と感じているのは筆者に限らないはずだ。