コラム

見出し 講演と原稿依頼
更新時間 2010/04/30 名前 よねやん
本文 ◇頻繁に写真の講演を行ったり、原稿を書いたりしているので、最近は何となく慣れだけでこなしている気がする。急に1時間くらい、場つなぎで話せと言われても問題ない。国語が大嫌いなハズなのに文章を書いている自分が客観的に見て面白くも思える。自分よりずっと優秀な記者たちの文章にも目を通して校閲をすることなども多い。ひょっとして国語の成績と話したり書いたりする能力は別なのかも知れない。

◇そう言えば学生時代、勉強ができないのに学会(物理学会や応用物理学会)へ行って、堂々とそれらしく話すので教授によく冷やかされたのを覚えてる。口先だけの人生は今に始まった事ではないようだ。

◇よく仕事上、原稿や講演の依頼をすることがある。相手がプロであれば、あとはギャラと日程だけの調整で済むのであるが、これが一般の人である場合に大失敗につながることがあるので注意が必要だ。

◇例えば、自分の講演の後に時間があるので、誰か写真愛好家に30分の講演を頼むとする。筆者の感覚であればただの仕事の一環であるが、頼まれた人は日ごろ講演を行ったこともないので一大イベントになる可能性が大だ。めぼしをつけて依頼しても、だいたい半分以上の人に断られる。また、受けてくれたとしてもその準備に何週間もかかっている姿を見ると、後から自責の念にかられることがある。原稿も同様で「3日以内に50行」とか簡単に依頼してしまうが、書きなれていない人にとっては大変な話になる。とにかく、相手の立場を考えて依頼することが重要だ。

◇4月20日に2010東日本読売写真クラブ連合展の公開審査が新宿・ニコンサロンbisであり、鉄道写真家の広田泉氏に審査をしていただいた。「鉄ちゃん」と聞くと少しネクラなイメージがあるが、実際に講評をしてもらうと饒舌(じょうぜつ)なしゃべりに圧倒された。やはり売れっ子の写真家になると、「撮る」はもちろん、「的確な評価軸で審査する」「饒舌に講評する」「文書が書ける」などすべてが備わっているものだと再確認した。「撮る」だけうまい写真家はゴロゴロいて、それはそれで硬派な感じが良いと思うが、依頼する側から見れば「話せない」「文書が書けない」ような写真家には頼みにくい。その点、広田泉氏はバランスがとても良く、今後も頼みやすい写真家ということができる。連合展の審査員は毎年変わるのであるが、何かの機会があればお願いしたくなる写真家であることは間違いない。

◇以前、写真家の管洋志先生が「写真家は撮れなきゃ終わり」「現役の撮り手にこだわる」と話されていたことを思い出した。写真家は「撮ること」が軸で、次に審査や講演が後から付いてくるものだ。その逆はありえない。

#春先、いろいろ撮ったが周りに見せても何も言ってもらえないので、ここで見てもらうことにする


八芳園の夜桜、散りぎわ+ライトアップ+風の強い日 が重なるとこのように撮れる


羽村の堰(せき)の桜、桜の幹にツタが絡んで面白い絵になる


昭和記念公園の桜橋から。身近な絶景に感激


千鳥が淵で4枚合成によるパノラマ撮影


アサヒビール本社に映った東京スカイツリー。もうすぐはみ出て撮れなくなる。