コラム

見出し 中古カメラが売れない
更新時間 2010/11/25 名前 よねやん
本文 ◇いよいよ中古の銀塩カメラが売れなくなり危機的状況だ。なじみの中古カメラ屋さんに行くと、置ききれないほど銀塩カメラが並べられている。2000年あたりの中古カメラブームの時は結構程度の悪いものでも飛ぶように売れたものだが、今は程度の良いものしか売れないようだ。「実用品」と言われるものを買って本当に銀塩カメラを使うという人は皆無である。カメラ好きがコレクションとして美品を集めることくらいしか需要が無いのだ。読者に当てはめて考えて欲しい。デジタルしか使わなくなった状況で、記念にコレクションするとしたら少々高くともキレイな筺体を保存するのは当たり前だ。

◇また旧いレンズも人気が無い。昔の銘玉といわれるレンズは銀塩時代に設計されたもので、高性能な撮像素子を持つデジカメに付けると全く切れの無い場合が多い。またデジカメになりピントがシビアなので、基本的にマニュアルフォーカスのレンズは使えない。よって新しい設計のレンズに人気が集まり、昔の銘玉は蚊帳の外なのだ。よく「温故知新」とタイトルを打って、昔の銘玉をデジカメに付ける企画がカメラ雑誌などで見られるが、それも馬鹿げた企画で、最新のレンズで撮ったほうがキレイに決まっている。

◇現在、アマチュアのデジカメ使用率は70%前後だと言われる。この比率は年を追って増え、あと10年くらいすれば99%くらいに落ち着くだろう。多分、その頃になっても銀塩にこだわる変わり者がいてそれが1%になるか0.1%になるか分からないが、全体から考えると測定誤差のようなものだ。そう考えると銀塩カメラを必要とする人は減り続け、今以上に銀塩の中古市場が冷え込むことは必至だ。

◇ここで悲しんではいけない。銀塩の市場がなくなる反面、デジタルの中古市場が大きく伸びる可能性が大きいのだ。今は中古カメラ屋さんもすぐに型落ちになるリスクがあるので中古デジカメに二の足を踏んでいるところが多いが、あと10年もすれば新製品の出るサイクルも長くなり、型落ちでも性能的に変化が無くなるだろうから、中古デジカメ市場が有望になってくるといえる。10年前にニコンD1が発売され画素数が274万画素だったが、今は2000万画素の時代だ。これが後の10年で2億画素になるかといえば実は無理な話なのだ。撮像素子は進化して2億画素になる可能性があるが、実はレンズの性能がついて行かないのだ。例えば、現在の性能の高いレンズだと解像力が100本/mmと言って、1ミリの中に100本の線を写し出すくらいの性能を持っている。これを35ミリフィルムに換算すると3600ピクセル×2400ピクセルの解像力になり、864万画素相当になる。よって2000万画素もあればレンズの性能を余すことなく発揮できるといえる。難しい話は省略するが、要するにレンズの解像力の限界で2000万画素以上のデジカメの撮像素子は意味が無いということなのだ。

◇と、いうことはデジカメの画素数戦争は終焉が近く、あとは動画を付けてみたり機能で勝負という感じになり、開発のペースもそろそろ落ちてくる頃なのだ。実際フラッグシップ機に関して言えば完全に落ち着いた感が漂っている。中古カメラ屋がデジカメを中心に復権する日も近いと思うが、いまだに手書きの管理台帳で販売しているような店は、どう状況が変わっても復権できないような気がする。そう「復権」というのは間違いで、新しいデジカメの中古カメラ屋が台頭するというのが正解であろう。


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