コラム

見出し 腰痛
更新時間 2011/02/25 名前 よねやん
本文 ◇報道カメラマンは重い機材を持って歩くことが多く、腰痛に悩む人が多い。周りを見渡せば、半分くらいが腰痛持ちで、状態が悪くなり一週間くらい休む人もいる。一線で働くカメラマンは、少々腰の状態が悪くても、ガマンして働いてしまうので、更に悪化させてしまうことが多い。よくプロ野球選手がレギュラーで働くためにガマンするのと同じだ。

◇最近は重い現像セットや、鉄の塊と言われる写真電送機を持って出張することも無いので、機材が軽くなっていると思われがちだが、レンズが明るい大口径で重くなったり、パソコン関係の周辺機器が必要になったりで、むしろ重くなっていると言える。

◇よくカメラ女子などがコンパクトデジカメをぶら下げて、街を闊歩する光景を目にするが、そのような仕事は報道の場合はありえない。重いデジタル一眼レフを首と肩に2台ぶら下げ、レンズは70?200mmF2.8と24?70mmF2.8を付けるのが定番だ。場合によってはリュックにパソコン一式やらストロボやらも入れるので、重量だと10kgは下らないだろう。ゴロゴロとコマのついたバッグで移動すると楽なのだが、どうしても機動力が落ちてしまう。特に海外取材だと盗難が怖いので、一式を体から離さない場合が多い。

◇「そんな大げさな機材で無くても写真は撮れる」と思っている読者もおられると思う。確かに最近のコンパクトデジカメは画質的には全く問題が無い。だが信頼性やビミョウなレスポンスなどを考えると、最高級のデジタル一眼レフにはかなわない。また無骨で大きな機材というのは「撮っているというのを相手に分からせる」という意味もある。例えば、丸の内の通勤風景を撮影するとする。一人一人に許諾を得て撮ることは難しいので、腕章をつけて大きなカメラで構えて「取材で撮っていますよ」という意思表示をするのだ。

◇そのように重い機材から逃げられない仕事を何十年としていると、負担がかかり徐々に腰は悲鳴をあげることになる。整体、マッサージ、カイロ、鍼灸など何でも試してみても、一夜にして治ることなどなく、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、だんだん悪い方向に向くのが一般的だ。

◇アマチュアの撮影会に行くと、機材が重たいからといって、レンズは18?200mmの1本、ボディ1台という身軽な人を見かける。そういう人に対して「ちゃんとした機材を用意しないと、撮る前から負けていますよ」という話をするのだが、それはプロの考え方で、「写真を楽しむ」という観点から考えれば軽い機材も正解のような気がする。そもそもアマチュアは仕事ではないので、大きな機材で腰などを痛めてしまっては、写真をやる意味がなくなるのだ。よって18?200mmの1本勝負の中でそこそこ良い写真を撮るほうがトータルで幸せといえよう。

タモリクラブの影響で坂をよく撮る


左右はお墓ばかりの幽霊坂、残念ながら塀が高すぎてお墓が入らないので絵にならない



洞(ほら)坂をワイドで撮っていると猫が登場