コラム

見出し 改めて学んでみる
更新時間 2011/04/29 名前 よねやん
本文 ◇4月から写真の学校に通っている。と、言っても1週間に2時間1コマだけなので文化センターのようなものだ。写真にかかわった期間だけでいうと講師の先生より長いと思うが、しっかり写真を勉強したことがなかったので、とにかく受けてみることにした。受講内容は、基礎を飛ばして、一応プロを目指す人が受けるコースを選んだ。

◇今のところ、通って大正解だったと思う。前回はスタジオ撮影の基礎であったが、細かい用語、機材を使う上でビミョウな注意点などを、経験豊な講師が体験談を基に教えてくれるのだ。筆者はスタジオセットをよく使うので、習うことなど無いとタカをくくっていたのだが、報道の使い方と、スタジオ経験が長い講師の使い方は大きく異なるのだ。例えば、ストロボ光を柔らかくする場合は、デフューザーといって光を拡散させるものを発光部の前に付けたりするが、写真の学校ではトレーシングペーパーを丁寧に細工して付ける方法を教えてくれる。報道カメラマンの場合は、取材時間が限られてくるので、クリップオンのストロボを天井にバウンスさせるか、または反射の傘を付ける程度で、トレーシングペーパーを付けるという発想が最初から無い。

◇次回は「人物のライティング」「ブツ撮りライティング」などに進んでいくのだが、カリキュラムごとに、その分野に詳しい先生が交代で教えてくれる予定になっている。報道の場合はとにかく「広く浅く、何でも撮る」というのが特色なので、昼間はお料理のブツ撮りや芸能人のインタビューをこなし、夜はプロ野球の試合を撮るなんてことは、当たり前だ。100点満点のお料理の写真を1日かけて撮るというよりは、お料理、インタビュー、野球の写真を安定して80点で撮ることが要求される。

◇よって専門の講師に習うというのは、とても有意義なのだ。少なくとも80点の仕事を100点にするための、20点分のノウハウが聞けることになる。フリーカメラマンで、全てのカリキュラムの講師ができる人はいないが、担当の専門分野にはめっぽう強いのが特徴なのだ。

◇受講生は20代から50代までと広いが、「今は会社員だけれど、カメラマンになれないかなぁ」というような20?30代が基本形だ。みんな一生懸命に聞いている。将来を左右するかも知れないのだから当然だ。しかし、同じように聞いていても、理解度に大きな差が出ている。10人いたら「本当に大丈夫?」という人が5人くらい。「結構やるじゃん」という人が1人くらい、後の約4人は正体不明という感じだ。まぁ、全員がカメラマンを目指しているわけではないが、「食って行けるのは一握り」というカメラマンの縮図を垣間見ているような気がしてならない。

-------------------------------------話は変わるが
◇本日、東京都写真美術館で行われている「夜明けまえ 知られざる日本写真開拓史」を観に行った。写真がペリー来航と共に伝わってからの作品を、時代考証を重ねながら展示していて、とても見ごたえがあった。ちょうどプロデュースした学芸員の説明を聞くことができ、カメラマンと違った観点で写真を捉えていることに興味を引かれた。

◇その一つに「着物姿で立ち、顔に白い布をぐるぐる巻き」という変わった写真があり、その学芸員は「これは歴史的に大きな意味がありそうだが、ぐるぐる巻きの真意が分からない」と言われていた。筆者から見れば、「新しい作風のためのテスト」「新しい乾板や機材のためのテストでおちゃらけているだけ」にしか思えないのだが、変わった写真があったら、必ず歴史的な意味に結び付けたがるのが学芸員的な発想というものなのだろう。とにかく5月8日で終了するので、観ていない人にはお勧めだ。


例年と変わらず桜は咲いたのに
今年は自粛ムードであっという間に散ってしまった気がする



上野・国立科学博物館前で。博物館は内容が濃すぎて
1フロア見るのに3時間。全部見るには3日はかかりそうだ
ただし内容が難しすぎて、若者の理科離れの対策になるかは疑問



東京タワーと六本木ヒルズが一望できる高台。
場所が良すぎて買い手が付かない模様
「管理地」の表示が出てから5年は経つ
そんなことお構いなしに草花は咲き乱れる