コラム

見出し 丸ごとパック
更新時間 2012/08/28 名前 よねやん
本文 ◇「私は撮ることが仕事」こんなことを言っている、 カメラマンは今の時代生きて行けないであろう。 銀塩時代はフィルムで撮って、コマ選びをして顧客に納品していれば良かった。 現場で撮影をして、未現像のまま顧客に渡して「あとはよろしく」と言う大先生もいるくらいだ。

◇プロ用デジタル機材が出た2000年代前半は、まだ昔の流れを引き継いでいて、 フィルムがメモリカードに置き換わっただけだった。 当時はデジタル機材が珍しかったし、素のデータを渡すと印刷所も 特別な対応をしてくれた。これが誰でもデジカメを使う現在では、 レタッチした完全原稿を納品できないと仕事の依頼が来ないのだ。 本来なら外注にレタッチを任せば良いのだが、この出版不況の下、 そこまでコストをかけるのは稀だ。 レタッチャーの登場は単価が何千万円もする広告くらいだろうか。

◇では依頼する立場から、「使いやすいカメラマン」とはどういう人を指すか。 ?急な依頼を快く受けてくれる ?ギャラが安い  ?要望を聞いてくれると共に提案力がある ?レタッチまで行い、完全原稿で納品してくれる ?性格が良く、うるさいことを言わない ?納品が早い  などがポイントになると思う。

◇カメラマンというのは、理髪店や歯医者などと似た部分があり、 顧客が「この人で問題ない」と判断すれば、冒険をしてまで変えないものなのだ。 そして2回3回と依頼するうちに、説明しなくても撮影が進み、 依頼側も楽になってくる。そういう信頼関係ができればしめたもので、 それを基に口コミが広がり、枝葉が伸びるように他からの依頼が来るものなのだ。

◇ただし、理屈では分かっていても、総合力に優れたカメラマンは少ないように思う。 写真学校の学生を見ていると、芸術的センスは高いかも知れないが、 コンピュータの知識が無かったり、性格的に問題があったり、 前途多難な部分も多い。どちらかというと文系、 芸術系が多いので理系的素養の欠落している場合が多い。 どの仕事も同じだが、優れた一部の人に仕事が集中する傾向は否めない。

パソコン、Webサーバ、Webデザイン、スマートフォン対応、デジカメ、フォトショップ、撮影の段取り、 撮影技術、反射神経、体力、語学力、金銭感覚、対人関係、視力、提案力、文章力・・・・

 これらの総合力を磨けば仕事に困ることはないだろう。

◇以前、家をリフォームしたとき、ペンキ屋、大工、左官屋、内装、電気工事など 入れ替わり人がやってきて、仕事はきっちりやるのだが、 費用の割りに大したリフォームができなかった。 昨年、洗面所を格安業者の丸ごとパックでお願いしたときは、 朝から2人でやってきて、解体から設置、壁紙、水周りまですべて見事に行った。 リフォームの世界ではマルチにこなすのが時代の流れだ。カメラマンも同じだ。 「私は撮るだけ」で生計が成り立つ人はわずかで、 需要は悲しいかな丸ごとパックにある。「専門以外は撮らない」 と言い放つカメラマンは一握りを残して消え行く運命にある。


香川県の「こんぴらさん」へ行ってきた。
無駄に長い階段を登りつめると、ミョウな充実感が、、
江戸時代のテーマパークもよくできている



羽田空港からトウキョウゲートブリッジが見えるようになった


夏はボーっとビールを飲みながら飛行機見物。結構気持ちよいものだ。