コラム

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更新時間 2014/09/24 名前 よねやん
本文 ◇身の回りの物は増えるばかりだ。就職してから引越し8回、そのたびに本やら衣服やら捨てて、物を減らしているつもりなのだが、最初軽トラで引っ越せたものが、2トン車になり、今では4トン車が無いと引っ越せない。

◇引越し業者に聞いた話だが、ほとんどの人が「ウチは荷物が少ないほうです」と言うらしい。しかし、どの家でも実際に運び出すと荷物の多いことに驚いてしまうとのことだ。筆者はベットもソファーも持っていないし、冷蔵庫は170リットルの小型なので、客観的に見ても荷物は少ないほうだと思う。引越しを30年ほどしていないような人は特に要注意だ。大量の荷物があり、引っ越すと4トントラック5台とかいう話は枚挙にいとまがない。

◇カメラ機材はデジカメになり、随分スッキリした。銀塩カメラは古くても使えるので捨てる勇気が出なかったが、デジカメ時代になると、古いデジカメ、銀塩カメラ、古いレンズはただのゴミなので迷いも無く捨てられる。2000年頃、銀塩カメラブームがあり、筆者も流行に乗せられて4?50台ほど銀塩カメラを所有していたが、ゴミ処分で現在は数台になった。デジカメは新型を買えば、古い機種を売ってしまうので常に最新機種しか手元にない。要するに今のカメラマンは最新のデジカメ3?4台、レンズ5?6本もあれば十分だということだ。それなら、リモワの旅行バッグに全部入る。そこにパソコンをいれて移動すれば事務所はいらないし、どこでも仕事ができる。

◇納棺師の映画「おくり人」を観たときに、主人公・本木雅弘の父親がみかん箱2個の荷物だけで亡くなるシーンがあった。カメラマンもカメラを詰め込んだリモワのバッグ1つで亡くなれば冥利につきるというものではないか?

◇写真家・管洋志先生が亡くなる半年前、先生の事務所に行った時のこと。新発売のニコンD600を手にして「これ良く写るんだよ」少年のように目を輝かせてプリントを見せてくれたのを覚えている。抗がん剤治療で体調は悪そうだったが、最期まで先生のそばには最新のデジカメがあった。

◇事務所の片隅にはリモワのバッグがあり、いつでも出張に行ける準備をされていた。カメラマンは機材さえあれば、他は何も必要ない。「撮ってなんぼ」の世界だ。物は残さなくとも、永久に作品は残り続けるのだから。


日の入りが早くなったので、夕闇の情景には最適だ。東京ミッドタウンで


猿島で


東京運河めぐりで。曲がりくねった水路は全国から上京した船に
江戸城や富士山などいろんな景色を見せて高揚させる
ためだったという。