コラム

見出し なぜCMYKなのか
更新時間 2016/02/27 名前 よねやん
本文 ◇前回、色の表現でCMYKの話が出てきた。今回は更に詳しく説明する。銀塩プリントや印刷物をフィールドとする写真業界の人はCMYKで考え、Webや映像関連の人はRGBで考える。どちらも色には変わりないが、RGBは光の3原色で、CMYKは印刷の4原色と呼ばれ、色を光で表すかインクで表すか大きな違いがある。


CMYKとRGBのイメージ

◇大きな違いとして、RGBは表現できる範囲(色域)がCMYKよりも広く、RGBで見えていてもCMYKでは表現できないことが多い。例えば、RGBの真っ白はモニタの輝く白だが、CMYKは紙の印刷していない部分(紙白=かみしろ)なので、それだけでも再現域が狭いということが分かるだろう。新聞の表現できるCMYKの色域は印刷物の中でも特に狭い。例えば青色や紫色などの表現が苦手だ。技術的に言うと1秒間に50部もの高速印刷を行うので一瞬で紙に浸透し乾くことを優先しているためだ。チラシなどのフライヤー印刷だとゆっくり印刷することができ、紙白も真っの白なのできれいに印刷できる。それでは新聞も白い紙にすれば?と考えるだろう。「ブー」大間違いだ。紙を白くすると「裏抜け」と呼ばれる裏の印刷が目立ってしまい、逆に見にくくなるのだ。新聞の歩んできた長い道のりにはひとつひとつ理由があるのだ。


色空間のイメージ、CMYKは表現域が狭い


通常のRGB画像


新聞のCMYKにするとくすんだ色にしか表現できない

◇さて、色域の狭いCMYKの色空間だが、画像補正をする上ではCMYKで語る方が分かりやすい。例えば、赤い花を描くとする。CMYKだとMとYを混ぜ合わせ、淡い色だと薄く塗り、濃い赤だと何度も重ね塗りすると良い。影の部分はKで黒く塗れば良い。要するに人間感覚どおりに筆を重ねる要領だ。対するRGBは光を重ねると真っ白になるので人間の感覚とは正反対になり、想像しにくいのだ。

◇新聞の色補正の場合は、RGBで調整し、最終的にRGB→CMYK変換して印刷に回す。ネットへの公開もあるためにRGBで作業を行うのだ。補正はAdobeのフォトショップを使い、CMYKに変換した時の情報を見ながらRGBのデータをいじる感じだ。例えば、白とびしている空に少し青みを入れたい時は、ハイライトにCを足しこむが、RGBだと補色のRのハイライト部分を引けば良い。これは慣れなので100枚ほどカラーの補正を行うとコツが分かるだろう。

◇最後にカメラの設定でAdobeRGBとsRGBが選べる機種があり、ネットで調べるとAdobeRGBの方が色域が広いと書いてある。これを鵜呑みにしてAdobeRGBで撮影する人も多いと思うが、おすすめはsRGBだ。考えてみてほしい。通常の画像はJPEGの8ビットで保存されている。要するに256本の階調の異なるR、G、Bのクレパス768本で色を表現している。AdobeRGBのように色域が広いと階調は荒くなる。また、プロラボの銀塩プリンタはsRGB基準で作られているので、AdobeRGBのデータをプリントすると眠い仕上がりになる。よって筆者はプロラボへの納品はかならずsRGBで行っている。色の管理について話せば1日くらいかかると思うが、一般的なのはsRGBでこれで受け渡しすればまず間違いないと思う。ちょっと分かった位でAdobeRGBを使い出すのはキケンだ。