コラム

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更新時間 2016/06/26 名前 よねやん
本文 ◇先日、四つ切またはA4版の大判プリントによる写真審査会に立ち合わせていただいた。日ごろは2Lプリントの審査会なので、大判で見ると大迫力だ。ただ、大判である以上、ごまかしはきかず、多くの作品は画質的、作品的に問題があった。今日はあえて課題を列記し、今後の参考にして欲しいと思う。

 問題1 切れが無い
 とにかくプリントされた作品を見ると切れが無い。技術的な話は省略するが、画素数で語ると

 2Lサイズ 300万画素以上のデジカメがあれば十分
 ワイド四つ切サイズ 1200万画素以上のデジカメが必要

ということになり、コンパクトデジカメでも1200万画素を有するものが一般的だが、撮像素子が小さいため切れが無くなってしまう。筆者がギリギリ許せる機材を考えると

2Lサイズ   コンパクトデジカメで十分
ワイド四つ切  APS-Cのデジタル一眼(ただしトリミングすると切れが無くなる)
        フルサイズのデジタル一眼(ある程度のトリミング可能)

ということになる。大判プリントを作成するには決意が必要なのだ。これまで2Lプリントだとコンパクトデジカメをバッグに忍ばせ、片手間に撮るだけで作品は完成した。大判プリントでは重いそれなりのカメラが必須になり、決意をもって撮影に出かける必要がある。審査員によっては、切れが無くとも気にしない人もいるが、少なくとも筆者が審査したら上位には選びにくい。

 問題2 彩度が高すぎる
 今のデジカメは大きくプリントすることを前提としていないのか、ノーマルの設定で撮影し大きく伸ばすと彩度が高すぎる。小さい2L版だと彩度は適切くらいになるが、大きく伸ばすにつれて彩度を下げてゆく必要がある。それをそのままプリントしているので、派手派手のピカピカの大判作品が並ぶことになる。歌舞伎役者は遠くからみると丁度良いが、1mの距離で見ると誰でも派手なメイクだなぁと思うはず、それと同じだ。大判プリントを前提とした場合はカメラの彩度設定を下げて撮影するか、パソコンでプリントするときに彩度調整する必要がある。審査会で並んだ作品は大半が彩度が高すぎたと思う。

 問題3 構図が2Lと同じ
 新聞掲載の写真の場合、小さい掲載はポイントになる部分だけをトリミング、大きい掲載は周りの雰囲気もいれてトリミング、というのが基本だ。審査会のプリントもそれと同じで、大判プリントの場合は2Lと異なり広めで雰囲気を入れたほうが良い。

以下は審査会で特別賞に入った作品だ


広めの画角

大判プリントなので広めの画角が成功している。 この作品を2Lでプリントしても審査では通らないだろう。 もし2Lならこのようなトリミングにして、表情が分かるようにする必要があるのだ。


2L向きのトリミング

 プリントのサイズで作品の内容が大きく変わることを意識して欲しい。
「大きいと見やすい」
くらいにしか思っていない人がどれだけ多いことか。もう一度雑誌や新聞の写真の掲載方法を見るなりして学んで欲しい。


ビルの谷間の池にカモが、動かないので最初オブジェと勘違いしてしまった


元麻布の法久山から六本木ヒルズを望む