コラム

見出し 手書き
更新時間 2016/11/21 名前 よねやん
本文 ◇意外かも知れないが、万年筆を使うカメラマンは多い。取材相手や写真家にお礼状や連絡などを書く時に使うのだ。今の時代、メールで十分だと思われるが、プリントや原稿などのやりとりは郵便で行うことがまだまだ多く、その時に万年筆で一筆添えることが多い。パソコンの文字では味気ないし、ボールペンでは少し失礼で万年筆がちょうど良いのだ。

◇筆者は連絡を書くときは大きめの付箋に万年筆だが、最近お礼状を書くときは筆ペンを用いることもある。生前、管洋志先生が筆ペンをよく使っていたが、その理由が分かったからだ。管流の筆ペン術は、大きな紙に「すごく良い作品、感動した! 管洋志」のように大きな文字を書き、FAXで即座に送り返してくる。これだと直ぐに返事ができ、宛名を書く必要も無く、気持ちのこもった文言になる。受け取るほうは大満足で、送る管先生も時間がかからない。なるほどなのだ。

◇管先生はほとんどパソコンがあまり使えず、亡くなる1年ほど前にiPadを買われてメールを始めた程度なので基本は携帯電話、FAX、手書きというスタイルだった。当然、筆者とのやりとりは手書き文章が中心だったが、管先生の筆ペンを楽しみにしていた面もある。現在も熊切先生や田沼先生ら写真家と原稿のやりとりをする場合は郵便が中心だ。筆者が書いてパソコンで打ち出した原稿を先生が手書きで直し、そのまま直しのゲラを郵便かFAXで送り返してくるのだ。

◇いくらコンピュータが発達しても、この原稿直しの過程は、手書き以外考えられない気がする。例えば「決死で撮影した」という文言を「懸命に撮影した」と直したとする。これをメールでやりとりすると「決死で」→「懸命に」となり混乱する。またいきなり「懸命に」に直した文章を送り返すと、直す前が分かりにくい。これが原稿用紙だと「決死で」の部分に横棒かマルでマークし、横に「懸命に」と書いて線で結べば簡単に分かる。また、ここは「懸命」ではないですか?と問いかける場合は「懸命?」とハテナひとつでニュアンスが伝わる。

◇いくらパソコンが発達しても、代用できないアナログの部分が必ず残る。筆者の仕事の中ではそれが手書きのお手紙と原稿の直しなのだ。


久しぶりに高輪の坂へ行ったら
パイナップル、チョコレートをやっていた



上野公園の大道芸人


上野の東京芸大でやっているロバートフランク展
入場制限する写真展を見たのは初めてだ



芸大だけあって展示方法が勉強になった