コラム

見出し ニコン党の苦悩
更新時間 2017/03/29 名前 よねやん
本文 ◇最近、写真愛好家と立ち話をすると、決まってニコンの元気無いという話題になる。ニコン1シリーズのDL発売中止のインパクトが大きく、2月にCP+のカメラショーへ行ったらニコンのブースは大きな新製品の発表が無かった、というのが話題の中心だ。特に何十年とニコンを使っているニコン党たちの揺れ動く気持ちが伝わってくる。

◇カメラボディの製造と言うのは職人的なものが大きく、特に前板と呼ばれるミラーとシャッター部分はニコンとキヤノンの独壇場で、その優位性に最後まですがったこの2社はミラーレス市場で完全に出遅れてしまった。前板技術で劣勢だった、オリンパスやソニーは早々とミラーをあきらめミラーレスに猛進して今の勢いにつながる。

◇ニコンも鳴り物入りで発売したミラーレス機のニコン1シリーズはとても良くできていて、今も筆者は気に入って使っている。ただハイアマチュアには物足りず、初心者では無骨で受け入れられず、あまり売れていないようだ。1インチセンサーの絶妙な大きさ、軽いながらも高性能なニッコールレンズとニコンらしい、小さいけれどしっかり作りこんだカメラなのだが、その良さが伝わらなかったと言える。

◇ニコンのうわさを断片的に解釈すると、今は耐え忍んでラインナップを見直している最中、ニコンらしいミラーレスを検討中、フルサイズ機は継続、ニコン1シリーズの後継機は発売する、大判サイズのデジカメが出るかも知れない、くらいは分かるのだが、その先が全く分からない。このような状況では一般の写真愛好家が不安になるのも当たり前だ。おそらく狭い見聞で筆者が考えても意味は無く、企業体としてはこのままカメラを中心に作って良いの?という話だろうと思う。

◇話は変わるが、4月から筆者の担当が少し変わり、料理とか商品とか撮影する機会がありそうなので、テストのためにオリンパスのミラーレス機を買ってみた。オリンパスの撮像素子はマイクロフォーサーズと言って、フルサイズの4分の1の面積しかないのだが、逆にピントが深く、さらに深度合成処理と言って、ピントの位置を変えて5枚撮影し、カメラ内で合成して全てにピントが合った1枚に仕上げることができる。モノを紹介する雑誌を見て気づかないだろうか?最近では当たり前のように、前から後ろまでピントが合った写真がグラビアを飾っている。ピントが深いのでは無くて、深度合成処理のおかげだ。この辺の知識は、報道系のカメラマンには浸透しておらず、テストしてみるのは良いことだと思うのだ。

◇本当はニコンから同等のミラーレス機が出ていれば、それを買うのだが仕方なくオリンパスを買ったのだ。ニコン党の筆者としては2−3年してニコンから出れば買い換えたいと思っている。ただ、オリンパスを使って分かったことは、使い勝手はニコンの方がわかり良い、だけど予想に反して性能が高く、レンズも素晴らしい。オリンパスファンが増えているのは当然のような気がするのだ。ニコンが後出しでこれを超えてゆくのは大変だ。ニコンが今、耐え忍んでいると言っているが、もっとつらいのは昔からのニコン党のユーザーなのでは無いか?早急にロードマップを示して安心させて欲しい。

#近くに桜の撮影会に同行するので、このオリンパスで撮る予定。その感想を来月にでも報告する。


普通に撮るとピントが1箇所にしか合わない


深度合成するとピントが深い写真に