コラム

見出し マクロレンズ
更新時間 2018/04/21 名前 よねやん
本文 ◇一眼レフは構造上、標準のズームレンズ(24−70mmなど)でも40cmくらいまでしか近寄れない。そこで近接撮影となるとマクロレンズ(マクロ)が必須となる。よく花や生き物を撮るためにマクロを買った話を聞くが、筆者の場合は料理や人のパーツ(ツメの先、まつ毛など)などいわゆる「ブツ撮り」が多い。

◇亡くなった写真家の管洋志先生が105ミリのマクロを常用していたが「ブツ撮り」ではなく、「切れの良い望遠レンズ」として使われていた。マクロは特に近距離で解像力が高いので人物スナップを撮る管先生には重宝していたに違いない。「ブツ撮り」の多い、筆者の感覚では105mmはビミョウに長く、現在はタムロンの90mmとニコンの60mmを多用している。例えば、料理で主題をメインに撮る場合(冷奴をドカンと見せたい時など)は60mmを使う。お吸い物などの小さなお椀の場合は90mmを使う。60mmだと画角が広くなり背景紙が切れてしまったりするからだ。

◇特にタムロンの90mmはシャープかつ背景ボケがとろけるように美しく、定評のあるレンズだ。一度使って画像の美しさを知ってしまったら手放せなくなると思う。ブレ防止の付いた高級タイプが6万円くらいで、ブレ防止の付いていない廉価版が3万円くらいなので是非1本お勧めしたい。マクロ撮影を行わない方も、バストアップのポートレートなどに適している。

◇最近のコンパクトデジカメはマクロ撮影が得意で数センチ位まで近づけるので、マクロは必要ないと考える人も多いだろう。弱点としてコンパクトデジカメは撮像素子が小さく、被写界深度が深いので背景ボケの撮影が困難だ。主題だけを目立たせピントを合わせるような撮り方ができないのだ。つい2−3年前なら、マクロ撮影でピントの深い描写が流行していたが、最近はそれに飽きてきて、とろけるような背景ボケを入れたマクロ撮影が好まれるようになってきた。

◇マクロ撮影を行うに際して、できれば三脚を使用してほしい。ピンボケやブレを防ぐためもあるが、筆者が使う一番の理由は「再現性」だ。例えば、料理を撮影する。背面液晶やパソコンで画像を確認する。もう少し上を空けたい時、雲台で下にずらす。もう一度撮って確認する。なんて作業は三脚に固定しないとできず、手持ちだと撮影位置に再現性が無いので適当に何枚か撮ることになる。

◇最近マクロ撮影に使う三脚の小物で「ベルボン V4−unit」というのを見つけ、大変重宝している。これはエレベータのついた雲台で、例えば被写体の方向に寄ったり離れたり移動できる。どのようにでもクネクネカメラを移動させることができ、マクロ撮影には非常に便利だ。なんと1万円ほどと安く、これまで使っていなかったことを大きく後悔している。もし、花や虫を撮るならばだまされたと思って買って欲しい。


オリンパスOM-Dで撮影、ピントが深く、ボケが汚い


ニコンD600+ニコン60mmで撮影、ボケがきれい


同じくニコンD850+タムロン90mmで撮影、ニコンよりもボケがきれい


ベルボン V4−unitを使っているところ