コラム

見出し モデル撮影会
更新時間 2018/10/15 名前 よねやん
本文 ◇近々、モデル撮影会を開催することになった。参加者は約90名。モデルさんは3名で、3班に分かれて1班あたり30名で1名のモデルさんを撮影する。モデル撮影は苦手な参加者も多いが、モデル撮影こそ写真がうまくなる絶好の機会なので、気合をいれて臨んで欲しい。

◇よく、風景写真こそ王道といって信じてやまない写真家がいる。ただ風景写真は絶好の日時に、決まった場所に訪れて、「バシャ」とシャッターを押せば、秀作が撮れる場合が多い。要するに光線具合などの条件をじっと待って受動的に撮る写真だ。何度も通って最高の一枚を収めるのが写真の真骨頂のようにも思える。ただ、落とし穴があって、かけた時間の割りに写真がうまくならないのだ。例えば、1日かけて現場に行っても、良い条件で撮影できる時間帯は10分ほどしか無い。「1日かけてジムに行って、トレーニングは10分だけ」と違いは無い。これではうまくなれない。

◇モデル撮影は、雨でも風でも、作品を撮り終えないといけないので、モデルさんに声をかけてポーズを作り、レフ板やストロボで光を作りこむような能動的に撮る写真だ。また一日中カメラを構えるので、おのずと上達も早くなる。よく写真の上達方法について聞かれるが、一番はモデル撮影会に20回くらい参加することだと思う。撮ってみてプリントしてみて、同じ参加者の作品と比べてみて結果をフィードバックする。これを1000本ノックのようにこなせば必ず写真がうまくなるはずだ。被写体、光など写すものすべてが撮影者の支配下にあるモデル撮影こそ写真のキホンなのだ。実際問題、モデルを撮れる人は風景でも光を読めるが、その逆は無理だろう。

◇さてその光なのだが、撮影会でどのように光源を使うか、考えあぐねている。筆者が日常的に撮るモデル撮影はモデルと筆者と1対1が普通なので、通常は室内外問わずストロボを2−3灯立てて、無線によるリモート発光で光を作ってゆく。近年はストロボとディフューザーに優れものが多いので、光の質や強さを細かく自在に操れ、多彩なライティングが可能になった。特にここ10年くらいの進歩と中国製品による低価格化は目覚しい。

◇本当は撮影会でもストロボを使いたいところだが、30人の参加者が順番に使うわけにも行かない。よってレフ板を使用して光をコントロールするしか無いのだが、雨の日は光が少なく、LEDライトを使うかも知れない。

◇昭和の銀塩全盛期だと、レフ持ち、露出計持ちがいてそれで大先生は作品を撮っていたものだが、さすがにストロボ使いの筆者から見て隔世の感がある。当時一世を風びした後藤久美子、南野陽子、山口百恵、松田聖子などの有名な1枚を見ると、ライティングはいい加減だし、ピントボケやブレが気になったり、今の基準で見ると不合格ばかりなのだ。機材と撮影技術の進歩でよりハードルが高くなったと言える。

◇撮影会では昭和のにおいのするレフ版での撮影だと思うが、機材はデジカメになり、高感度、その場で画像確認ができるようになったので、それを生かして平成のモデル撮影を行って欲しい。新たな試みとして一人2分間、モデルさんと1対1で撮影できる時間も設ける。全てが撮影者の支配下において作品を生み出せる絶好の機会だ。いつも受身の姿勢で撮っている方には難しいと思うが、これを乗り越えない限りは自分から作品を作り出すということはできないと思う。


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