コラム

見出し 色覚
更新時間 2019/08/11 名前 よねやん
本文 ◇今回は、写真であまり話題にならないが色覚の話だ。理解するほど写真の深さを感じる。

◇グーグル検索で「色覚テスト」と打ち込めば、微妙な色の違いを当てるクイズみたいなものが沢山出てくる。キホンは「中に何が見えますか」「一つだけ異なる色のものは」などが表示されるというもの。よく目の検査で本に印刷された数字を当てるようなものもある。

◇筆者も偶然、そのようなテストの存在を知り、難しそうな問題を沢山解いてみたが、特に分からないものは無く、幸い色覚は上位1%くらいに入ることが判明、カメラマンとしてはめでたしという所だ。近視とか乱視はメガネなどで矯正できるかも知れないが、色覚というのは矯正できない。

◇多少色覚が悪くとも、例えば信号の色が問題なく判別できれば日常生活に困らないが、写真の世界では微妙な色味の違いが大切になる。

例えば次のテスト、6つの四角のうち一番暗いのは? 筆者は即答できるがいかがだろう?


一番暗いのは?
正解は「右上が微妙に暗い」。ちなみに下の段の右と真ん中の違いは分かるだろうか?「少しだけ右のほうがY(黄色)が強い」というのが正解だ。

◇そのように色彩の感じ方によって、同じ写真を見ても感じ方が異なるに違いない。それを「感性」などと都合の良いコトバで片付けているような気がする。全般的には赤の感度が悪い場合が多いらしく、さらに日本人より欧米人にその傾向が強いようだ。赤というのは、写真の肌の色を感じるのに重要で、きれいな日本人の肌色を補正し再現する場合、C(シアン)3%、M(マゼンタ)15%、Y(イエロー)20%くらいでYが多少強めが日本人肌だが、この微妙な違いが分からない人が多く、シゴトの補正の現場では見た目で分からない人は、数値を頼りに画像補正することになっている。


左から、きれいな肌色、Mが強いチークの入った肌色、少し影になったCが多い肌色
右端と左端の違いが分かるだろうか?


◇コンクールでは作品に色の数値は表示されないので、見た目で審査する。審査員により色彩の感じ方が変わっているはずだが、色味など関係無しに、タイミングや図柄を重視する審査員もいるので、それが審査の面白いところだ。筆者の場合、プリントの質について審査でこだわり「良い作品だが仕上げの色が悪くて残念」などということがあるが、逆に色彩にこだわりすぎて、作品の図柄や、その意味などを見落とす傾向にあるので、注意するようにしている。