コラム

見出し 業界用語
更新時間 2019/12/21 名前 よねやん
本文  今日は撮影に関する業界用語を説明する。

<上手(かみて)>

◇人物を撮る場合に絶対覚えないと意思の疎通ができないのが「上手(かみて)」「下手(しもて)」だ。舞台の用語から来ていると思うが、撮影者から見て右の方を上手と呼ぶ。モデルさんに「右向いて」と言ってもどちらか分からない。「上手向いて」というとすんなりと向いてくれる。芸能人なら間違いなく通じる共通語だ。

<ばみる>

◇スタジオなどでストロボをセットし、決めた位置でテスト撮影をすることがある。その立ち位置にテープなどでつけるマークのことを「ばみ」という。モデルさんが来たら、「ばみっている位置に立ってください」で話が通じる。舞台などの立ち位置のマークを「ばみ」といい、舞台経験のある人なら誰でも知る用語だ。語源は不確実ながら「場を見る」と言われている。この「ばみ」が要注意で、ホテルのスウィートなどで「ばみった」場合、剥がすのを忘れそうになる。カッコよく「ばみって」も初心者丸出しになるのだ。

<バストアップ>

◇誰でも分かると思うが、上半身のことだ。バストアップで撮るか全身で撮るかで、撮影セットが大きく変わり、カメラマンにとっては大きな問題だ。スタジオ撮影の場合、バストアップだとバック紙が2メートルで済むところ、全身だと足元から頭まで必要なので4メートルは必要になる。ストロボ用の傘も全身だと巨大な傘(ジャンボアンブレラ)が必要になる。屋外でのポートレートでも全身だとバックぼけを出すために開放値の小さなレンズが必要になる。モデルにしても、バストアップだと足元はスリッパで済ますこともある。
◇要するに全身写真は大変なのだが、新聞掲載では構図が縦長になり敬遠されることが多いので、8割くらいはバストアップで撮ることが多い。

<年末進行>

◇出版や放送業界では一般的なコトバだが、年末年始に休むのでクリスマスくらいまでに年始までの作業を済ませ、12月は5割増しくらいの過密スケジュールで進むことを指す。新聞社は毎日新聞を発行するので関係ないと思われがちだが、モデルになる取材相手が正月休みに入るために、どうしても年末進行になってしまう。カメラマンに関しては、年末進行が片付いたと思ったら、初詣や箱根駅伝などがあり休んでいる暇がない。

◇今年は正月元日に配達される新聞に付属する「正月別刷り」の写真も年末進行で何人か撮った。いつもはカッコよくとか考えて撮るが、正月紙面は「明るく希望が持てる」というのが重要だ。


中央下の黒テープが「ばみ」、
右がジャンボアンブレラ、
この日はスタジオのバストアップ撮影