見出し | 若手が学ぶべきこと | |||
更新時間 | 2020/11/25 | 名前 | よねやん | |
本文 | ▽日本には20人くらいまでの写真のクラブがたくさんあって、撮影会に行って、見せあって、たまには宴会もやるというのが、これまでのスタイルだった。
▽先日、田沼武能先生にその話をしたら、全体的に写真クラブが縮小傾向にあり、解散が増えているとのこと。問題は新しい会員が入らないので、幹事役の若手が不在で、自然消滅するのが多いという。 ▽20年くらい前は、バブルの余韻もあり、老後はアクティブに写真という雰囲気があった。東京YPCの会員の平均年齢も62歳から今は75歳くらいに高齢化している。重要な幹事役は以前なら定年退職した60歳前後の人が重責を担っていたが、今は年金の関係もあり政府は70歳まで働けといっているので、とても余力がない。 そこで70歳以上に白羽の矢が立つのだが、 「幹事なんかやらずに、撮る方に専念したい」 と思う人が多いので後継者問題は深刻だ。 ▽公開の審査会などを行うと学ぶことも多く、とても有意義だと思うが、それを支える人がいないと成り立たないので、難しい問題だと思う。 ▽写真愛好家の人口は20年前と比べて確実に増えている。そういう人たちが、東京YPCに入会するかと言えば答えはNO。今はSNSで写真を見せ合ったり、オンラインセミナーに参加したり活動の場が広がっているので、わざわざ電車に乗って大手町まで行く必要がないのだ。 ▽写真のワークショップなどによく参加するが、プロを目指している若手の写真愛好家は多い。3万円位のセミナー料金を出してまで参加する人たちなので、学びの姿勢も真剣だ。 ▽若手参加者と話をすると、ネットでよく学んでいて、機材のことなどに実に詳しい。ただ、せっかくの機会なのだから筆者から積極的に情報を得ようとせず、それが今の若者の特徴でさみしくも感じる。 ▽それよりか講師から「新聞業界はどうですか?」みたいな情報交換の場になり、その輪の中に若手が入ることもなく盛り上がってしまう。プロを目指す若手なのだから、どん欲に情報収集して欲しい。少なくとも、カメラマン募集がどうなっているか、外注の委託撮影がどうなっているかくらいは話せるのだが、、、、 ▽写真界はSNSやメールだけで済ませられる仕事は少なく、雑誌のロケや、広告撮影などはいまだに、部活のようにみんなでロケバスに乗って、団結して撮影し、終わったら打ち上げを行う昭和な世界だ。 ▽若者にはSNS上の若者だけで群れ合っていないで、東京YPCの例会を見学するのも悪くないと思う。まさに昭和の面影を残す、集まって対面で情報交換を行う場だが、若者には勉強になると思う。 |